新日本プロレスのIWGPインターコンチネンタル(IC)王者・内藤哲也(36)が17日、飯伏幸太(36)に王座挑戦の意思確認を求めた。IWGPヘビー級王座との2冠を狙った「NEW JAPAN CUP(NJC)」1回戦で敗れた相手、飯伏をトップコンテンダーと認める一方で、V2戦の相手としての指名は保留。いったい今後のIC防衛ロードはどうなるのか?

 内藤は10日の尼崎大会で飯伏に敗れ、トーナメントから早々に姿を消した。屈辱の初戦敗退を「欠場明けの選手に負けたのは悔しいし、恥ずかしい。敗因があるとしたら、片や優勝決定戦のつもりで戦った選手(飯伏)と、NJC1回戦と捉えていた選手(内藤)の気持ちの差が勝敗を分けたのかもしれないっすね」と分析した。

 史上初のIWGP&IC同時戴冠はお預けとなったが、すでに気持ちは切り替わった。「次に自力で狙いにいける機会となると、G1まで待たないといけないですから。いらないと言ってきたベルトではあるけど、掲げた目標を達成するためには、保持し続ける理由ができたかな」

 となれば気になるのは今後の防衛ロードだ。「まだNJC期間中だから断定はできないけど…」と前置きした上で「順位をつけるとしたら、ナンバーワンコンテンダーは当然飯伏でしょうね」と認めた。

 しかしその一方で、NJC敗退後も貪欲にIC王座への興味を口にしているヤングライオン・海野翔太(21)の存在も視界に入っているそうで「まずは飯伏の意思を確認したいですね。その返答次第ではコンテンダーの順位が入れ替わる可能性もあるので」と慎重な姿勢を見せた。

 あえて飯伏の気持ちを問う理由については「飯伏だって、IWGPに挑戦したいからNJCに出ていたわけでしょう? ICなんていらないよって言うのであれば、何も無理に引き留める必要はない。『勝ち逃げは許さないぞ』なんて言うつもりはありませんから」と説明する。

 内藤もかつてはIC不要論を唱え、聞くに堪えない不平不満をこぼしながらIC戦線に出陣していたからか、自身のリベンジのためだけに挑戦者を強行指名するつもりはないようだ。

 この日の後楽園ホール大会では飯伏、海野と8人タッグ戦で対戦し、軽快な動きでチームの勝利に貢献。果たして飯伏との同年代ライバル抗争はIC戦線にまで飛び火するのか。その答えはもちろん――。