新日本プロレス16日の東京・後楽園ホール大会で「NEW JAPAN CUP」2回戦が行われ、“ゴールデンスター”飯伏幸太(36)が前年度覇者ザック・セイバーJr.(31)に敗れ、無念の終戦となった。
序盤から徹底した足攻めにさらされた。その場飛びのムーンサルトもそのままキャッチされてグラウンドに引きずり込まれるなど、得意の動きをことごとく切り返されペースを握ることができない。
それでも豪快なシットダウン式ラストライドで反撃開始。腕の取り合いからクロスアーム式ジャーマンを決めてみせる。そのままつかんだ両手を放さずに必殺のカミゴェを放ったが、間一髪でかわされてしまうと再び足を取られる。最後は複合足関節技「オリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デス」に捕らえられ、屈辱のギブアップ負けを喫してしまった。
昨年まで共闘していたケニー・オメガらが米国の新団体「AEW(オール・エリート・レスリング)」に移籍していく中で、新日プロ“残留”を宣言。優勝すれば4・6マジソンスクエア・ガーデン(米ニューヨーク)大会で、IWGPヘビー級王者ジェイ・ホワイトへの挑戦権がかかるトーナメント、NJC制覇に期待が集まっていた。
一方で1月の東京ドーム大会で脳振とうを起こし、復帰明けのシリーズだっただけにブランクも心配されていた。1回戦(10日、尼崎)でIWGPインターコンチネンタル王者・内藤哲也(36)と壮絶な激闘を繰り広げたダメージも蓄積していたに違いない。実力者揃いの「死のブロック」を突破することはできなかった。
昨年に続きザックに敗れ、NJC2回戦敗退となった飯伏は「一番大切なトーナメント、自分の手で、意思でタップしてしまいました。気持ちでどうなるとかじゃなかった」と痛恨の表情。とはいえ、このままで終わるつもりはない。最後は「もう切り替えないと。ザックには、またいつか絶対にリベンジしたい」と前を向き、再浮上を誓った。
2回戦のもう1試合は棚橋弘至が田口隆祐を撃破。準々決勝(21日、浜松)でザックVS棚橋という昨年決勝戦の再戦が決定した。