新日本プロレス6日の東京・大田区総合体育館大会で、獣神サンダー・ライガーがIWGPジュニアヘビー王者・石森太二(36)に敗北。約18年8か月ぶりの王座返り咲きを逃し、自身の進退について言及した。

 新日ジュニアのリビングレジェンドが2016年5月福岡大会のKUSHIDA戦以来、約2年10か月ぶりにIWGPジュニアのタイトルマッチに出陣。会場から大きな「ライガー」コールが起こり、その声援に応えるように、序盤からロメロスペシャルを決めて主導権を握る。

 さらに掌底、ライガーボムで勝負に出た挑戦者は、王者の反撃もグラウンドコブラツイストで切り返す。空中胴締め落としを完璧に決めながら、それでも3カウントを奪うことはできない。あらゆる攻め手を防がれてしまうと、最後はラ・ミスティカ式のイエスロックをリング中央で決められ、無念のギブアップ負けを喫した。

 2月大阪大会で田口隆祐を相手にV1に成功した王者から、指名を受ける形で挑戦権を手に入れた。1989年4月東京ドーム大会でデビューしたマスクマンは年齢非公表ながら、正体は50代中盤に差しかかった大ベテランと目される。

 2月後楽園大会では「この年齢でタイトルマッチですから、ある意味、最後のチャンスになるかもしれない。それは自分が一番よく感じている」と明言し自らを奮い立たせていた。

 試合後のライガーは「石森が強くて、俺が弱かった。それだけ。俺なりにいろいろ考えることもあって、近いうちにいろいろ語らせてもらう。ただ、俺が弱かった、これが現実」と潔く敗北を認めつつ「あれだけ応援してもらって、それに応えることができなかった。ある意味、プロ失格だと思うし。口下手な俺が、あとでまた語らせてもらいますので。今日はそれだけ。ごめん!」と意味深長な発言を連発。この日は明言を避けたものの、進退問題についての示唆とも受け取れるだけに、今後の動向から目が離せない。