新日本プロレスのIWGPインターコンチネンタル王者・内藤哲也(36)が23日、「NEW JAPAN CUP」(3月8日、東京・後楽園ホールで開幕)を巡る団体の判断について持論を展開した。

 今年のNJCは、優勝者が4月6日に行われる米ニューヨークのマジソンスクエア・ガーデン大会でIWGPヘビー級王者ジェイ・ホワイト(26)に挑戦することが正式決定。昨年までのNJCは優勝者にIWGP、IC、NEVER無差別級王座の挑戦選択権が与えられてきたが、今年は〝特典〟がIWGPに一本化されたわけだ。

 2017年にIC王座を保持していたためトーナメント参戦の希望がかなわなかった内藤も、今年は理論上、出場可能に。「選べるとはいっても結局、NJCを優勝してIWGP以外のベルトを選んだ人間は過去、一人しかいないわけで(※14年の中邑真輔)。会社の判断は良かったんじゃないかな。やっと、何年間も俺が打ち出してきた案が通ったってことでしょ」とニッコリ笑って、珍しく団体の英断を評価した。

 しかし待望の雪解けはたった数秒でなかったことになる。「…と思ったんだけどさ、俺がNJCに出たいって言った後、東京スポーツさんの取材でオカダ(カズチカ)が俺の出場を後押ししてましたよね。あれがなかったら、こうなってないんじゃないの? 結局この団体はオカダの…(以下略)」と団体によるオカダへの忖度と断罪してみせた。

 確かに内藤の出場意思表明後、かねて王者のNJC参戦肯定派だったオカダもこれを歓迎していた。オカダからは「でも結局、出られなくて会社批判なんですよね?」とクギを刺されていたが、最終的には「なにやら本当に出られそうだけど、やっぱり会社批判」という、予想のわずかに斜め上をいく結果となった。

 参戦選手は正式発表前ながら、史上初の「IC&IWGP同時戴冠」へ扉が開いた内藤は「でも全員が全員、IWGPが欲しいとは限らないからね。誰がどのベルトを欲しいのか。新日本は今のうちに全員にアンケート取っておいたほうがいいんじゃないの? 『IWGPにいく気ありますか?』と。俺はあるよ。もちろん立候補しますよ」。13年大会以来、実に6年ぶりにIC王者が春の最強戦士決定戦に殴り込む。

 米ROHとの合同興行となったこの日の後楽園大会ではタッグ戦に出場。デスティーノで勝利を収め好調をアピールした。