新日本プロレスのIWGPインターコンチネンタル王者・内藤哲也(36)が3日、札幌大会でタイチ(38)の挑戦を退け初防衛に成功した。

 1984年2月に藤原喜明が長州力を血だるまにした「テロ事件」から35年。「何かが起こる」と言われる冬の札幌決戦は、やはり波乱の展開が待っていた。

 入場時になんと飯塚高史の乱入に遭い、ラダーでメッタ打ちにされた王者は、花道でタイチのブラックメフィストまで浴びてKOされてしまった。試合開始前から大ダメージを負うと、そのまま控室へ直行しドクターチェック。怒号にも似たブーイングがタイチに浴びせられ、会場は騒然とした空気になる。

 このまま試合不成立かとも思われたが、内藤はリングに帰還。ようやく開始のゴングが鳴らされると、場外テーブル上へパイルドライバーを決め、大荒れの試合はさらに荒れる。

 再度乱入した飯塚を撃退した内藤は、急所攻撃からのコリエンド式デスティーノで攻勢に。なおも粘るタイチのブラックメフィストをリバースフランケンシュタイナーで切り返し、最後はデスティーノで大乱戦に終止符を打った。

 また、IWGPタッグ王者のSANADA、BUSHIは鈴木みのる、ザック・セイバーJr.組を相手に、IWGPジュニアタッグ王者のBUSHI、鷹木信悟組は金丸義信、エル・デスペラード組を相手にそれぞれV1に成功。試合後のリング上は、鈴木軍との3大王座戦を全勝で終えたロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが占拠した。

 マイクを握った内藤は「俺はこのIWGPインターコンチネンタル王座を持ちながら、IWGPヘビー級王座を狙っていきたいと思います。その偉業を、皆さま、楽しみに待っていてください」と宣言。

 バックステージでは「さあ皆さま、もっと俺に話してほしいでしょ。そしたら皆さま、俺のスマホの電話番号知ってる? 独占取材、いつでも受け付けますよ。これ、東京ドームのときも言ったんだけど、誰一人かけてきてくれなかったよ。今夜はひっきりなしにかかってくるんだろうな。ただ、それを俺が取るのか取らないのかはトランキーロ…あっせんなよ」と報道陣をけむに巻いて会場を後にした。電話をかけてみる価値はありそうだ。