新日本プロレス3日札幌大会で激突するIWGPインターコンチネンタル王者の内藤哲也(36)と挑戦者のタイチ(38)が1日、決戦の地「北海きたえーる」で調印式に臨んだ。

 激突を2日前に控えたこの日、両者はファン公開の調印式に出席。1984年2月の「藤原喜明テロ事件」に起因し「冬の札幌は何かが起こる」を公言してきたタイチは「今日も(ロス・インゴベルナブレス・デ)ハポングッズの皆さんでいっぱいですね。バカとブスとマナーの悪いヤツでいっぱいだね」と悪態をつきつつ「俺が勝つだけでも『何かが起きた』って言われるんだろうけど、それだけじゃ物足りないからな。何が起きるか、起きないか…。(内藤は)ベルトをずるずる引きずったり、投げたり、いらないって言ってるからよ。どんな手を使ってでもいただく」とニヤリ。王者圧倒的有利の下馬評を覆す自信をちらつかせた。

 一方の内藤も余裕の表情を崩さない。「『何かが起きる』。このフレーズを使ってIC戦を盛り上げようとしていること。会場のお客様のタイチ選手への期待感も感じるので、その点は素直に素晴らしいと思いますよ。でも大口を叩くのは誰でもできる。そこに覚悟がなければ、お客様に簡単に見透かされてしまいますよ?」と挑戦者を挑発。自身は今後の青写真としてIWGPヘビー級王座(現王者は棚橋弘至)との2冠にも興味を示しており「今度はこのベルトを持ったままIWGPのベルトを取ってみようかな、と。俺がいつIWGPを取りにいくのか、この答えはもちろん…ってヤツです」と言い放った。

 調印を終えたタイチは「何も起きねえとか勘違いしてたら、エライ目を見るぞ。2月3日で、お前は終わりだよ。どんな手を使ってでも…ま、これ以上はってヤツだな。正々堂々いい試合しようぜ」と、右手を差し出した。これに内藤は拳を頭上に掲げる得意ポーズで切り替えしたが、タイチはその拳をつかむと強引に握手。あの手この手で対戦相手を手玉に取ってきた策士・タイチの突然のクリーンファイト宣言を真に受ける人間はさすがに少数派だろうが、すでに何かワナが仕掛けられているのか…。冬の札幌決戦は風雲急を告げてきた。