新日本プロレレスの東京ドーム大会(来年1月4日)で激突するIWGPインターコンチネンタル王者クリス・ジェリコ(48)と挑戦者・内藤哲也(36)が15日、昼夜にわたる大乱闘を繰り広げた。

 11月の大阪大会で内藤の挑戦表明を受け決定したIC戦だが、直後のカード発表会見は王者のスケジュールが合わず、内藤だけが出席して行われた。この日改めて行われた会見でジェリコは、当初拒否していた前王者との再戦が実現したことに「この決断は俺のものではないが、新日本が提案してきた。払い切れないハエは叩き潰すしかないんだ」と言い放った。

 内藤も譲らず「大阪城で負けたことは人生最大の汚点。年間数えるくらいしか試合をしていない選手ですから。ほとんど試合をしていない選手がなんでこんなデカイ顔をしているのか。それはあのベルトがあるから。その原因をつくってしまったのが俺なんでね」と挑発すると、これに激高したジェリコに水を吹きかけて退場…。一本取られたジェリコは新日本オフィスの備品を次々と破壊し「俺の使命は決まった。あいつのキャリアを終わらせてやる。1月4日は内藤がキャリアを終えた日として歴史に残る」と荒れ狂った。

 怒れるジェリコの暴走はそれだけでは終わらなかった。この日の後楽園大会の6人タッグ戦で勝利を収めた内藤に後方から忍び寄ると、リング上で襲撃。イスでメッタ打ちにすると、コードブレイカーでKOし、新日本ファンの悲鳴が上がる中、暴れながら去っていった。まさに内藤のお株を奪う制御不能ぶりだ。

「見てたか? このクリス・ジェリコと2回も戦いたいというバカ野郎は、こういう目に遭うんだ。俺とまた戦いたいなんて、ナイトー、お前は本当にどうかしている。虫のように潰してやる。ファンは東京ドームのチケットの半券を残しておくがいい。ナイトーのキャリアが終わった日、その日、俺はそこにいたといういい証明になる。それは俺からのプレゼントだ」

 神出鬼没にして正真正銘の世界のスーパースターが、日本プロレス界の年間最大興行で新日本のカリスマを葬る。