新日本プロレスの埼玉・久喜大会(24日)で行われた「ワールドタッグリーグ」公式戦で、天山広吉(47)、小島聡(48)の「テンコジ」が現IWGPタッグ王者のタマ・トンガ(年齢非公表)、タンガ・ロア(35)組を撃破し2勝目を挙げた。

 公式戦3試合目にして現王者組との大一番を迎えたテンコジは、序盤から場外乱闘でペースを握られて苦戦を強いられた。何とかテンコジカッターをタマに決めて反撃を試みるも、バレットクラブのセコンド・邪道がたびたび試合に介入するなど、なかなか反撃に転じることができない。

 それでも小島はロアの攻撃を邪道に誤爆させて、1対1の状況をつくり出すことに成功。最後は剛腕ラリアートを炸裂させて逆転勝利を飾ってみせた。

 初戦の黒星発進から2連勝で巻き返しに成功した。しかも王者組から挙げた価値ある1勝に、天山は「見たかって。(相手は)今のチャンピオンや。これはすごいことですよ。このままの勢いでいくからな。ダテに何十年もやってないって」と手応えを感じ取った様子だ。

 新日プロを代表する名チームも、近年は低迷が続いていた。2017年5月の福岡大会で3WAY形式王座戦に敗れたのを最後にIWGPタッグ戦線から遠ざかり、今年1月には小島が左膝前十字靱帯断裂の重傷で長期欠場を余儀なくされた。それでも9月に復帰がかなったことで、タッグリーグ出場にこぎつけた。

 小島は「苦しい時期もあったけど、ずっと焦っていたわけじゃない。オフの時間も有意義に過ごせたからこそ、今回の勝利がある」と完全復活をアピール。さらに「わずかなチャンスも、つかむ経験と能力が俺たちにはある。平成3年にデビューして27年間をレスラーとして生きてきたんだ。平成最後のタッグリーグ、俺たちが優勝する」と豪語した。

 平成を代表する名チームが、前身の「G1タッグリーグ」時代以来、実に10年ぶりの優勝へ突き進む。