新日本プロレスの8日の東京・両国国技館大会で行われたIWGPヘビー級選手権3WAYマッチは、王者ケニー・オメガ(34)が制し3度目の防衛に成功した。

「ゴールデン☆ラヴァーズ」の盟友・飯伏幸太(36)、バレットクラブエリートの同門Cody(33)の2人を挑戦者に迎えたV3戦。同王座史上3度目の3WAYルールでの激突は、3者の思惑が複雑に絡み合うだけでなく、ハイレベルな攻防の連続となった。

 試合が動いたのは30分過ぎだ。イス攻撃を狙ったCodyをハイキックで排除した飯伏に対し、ケニーが背後からリバースフランケンを発射。さらに強烈なリバースタイガードライバーを突き刺すと、Vトリガーから片翼の天使を決めて大激闘に終止符を打った。

 試合後のリング上で「この試合ができたのは、ファンの皆さんのおかげ、団体のおかげ。他の団体では俺たちのようにできない」と感謝の言葉を述べると、対戦相手の飯伏とCodyのことも「アイ・ラブ・ユー」とたたえた。

 ここでセミでジェイ・ホワイト(25)を下し、来年1・4東京ドーム大会でのIWGP挑戦を確定させたG1クライマックス覇者・棚橋弘至(41)が登場。「ケニー、俺は怒ってるよ。みんな拍手してたけど、ここは新日本だから。俺があえて言ってやる。ケニー、お前、賞味期限切れだ。東京ドームで決着つけようぜ」と戦線布告を放った。

 そんなエースの痛烈な言葉にも、ケニーはまるで動じない。「俺はIC王者として、US王者として様々な歴史をつくった。IWGPでも3WAYという歴史をつくった。棚橋はリスペクトしているが、彼の時間、過去を封印するときがきた。古い大きなショットガンで弾を撃ち込んでやろう」と豪語した。

 2019年のプロレス界年間最大興行のメインイベントは、イデオロギー抗争を繰り広げてきたベストバウトマシンと逸材の決着戦になる。