【新日本】スーパージュニア初Vの高橋ヒロム ライガーと金本の魂継承へ

2018年06月05日 16時30分

ヒロムのTIME BOMBが石森(左)に決まった

 新日本プロレスジュニアの祭典「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア(BOSJ)」優勝決定戦(4日、東京・後楽園ホール)は、高橋ヒロム(28)が石森太二(35)との激闘を制し、悲願の初制覇を成し遂げた。新日ジュニア新時代エースの座をつかむ原動力になったのは、昨年大会限りで卒業した獣神サンダー・ライガーの不在で芽生えた責任感と、かつて憧れた“あの男”への思いだった。

 頂点を決める戦いは30分を超える激闘となった。ヒロムは火の鳥弾をヒザで迎撃しD(変型三角絞め)に移行。最後はTIME BOMBで栄冠をつかみ取った。

 今大会は誰にも譲れなかった。長年、新日ジュニアをけん引したライガーが昨年大会限りで卒業したことで「新しいBOSJの幕開けじゃないですか。誰がジュニアの象徴になるのか。その第1回として、俺が優勝してジュニアを引っ張っていく」という決意を胸に臨んだ。

 もう1人、憧れ続けた存在が金本浩二(51)だ。ファン時代の2008年、会場で初観戦したBOSJ決勝戦が金本と井上亘の試合だった。バルコニー席で声をからし「カネモト」コールを巻き起こした少年は翌年、新日に入門。11年6月には大阪で金本とシングル戦を行った。

「たったの3分でボコボコにされたけど、金本さんが『お前が出れば俺の好きなBOSJが復活する。その時まで俺が続けていればいいけどな』とコメントしていて。それを見たとき(気持ちが)伝わったと思いました。俺にとって新日本ジュニアはライガーさんと金本さんだったので」

 翌年はBOSJ初出場にこぎ着けたが、同年から新日マットを遠ざかった金本の名前はなくなり、約束が果たされることはなかった。それでもついに背中に追いついた。その活躍は、しっかり届いていた。本紙の取材に金本は「(新日を)辞める前に『次は高橋ヒロムだよな』って思ってたんです。すごい根性があったし。やっぱり生え抜きに頑張ってほしいんです。俺がビビるような気持ち(のこもった試合)を見せてほしいね。あいつはそれができるから」とエールを送った。

 誰もが認める新日ジュニアの新しい顔になり、9日の大阪城ホール大会ではIWGPジュニアヘビー級王者ウィル・オスプレイ(25)への挑戦が決定。「ライガーさん、金本さんの2人が成し遂げられなかった、ジュニアにして(IWGP)ヘビー級のベルトという快挙も成し遂げたい」と将来的な野望も口にした。誇り高き新日ジュニアの精神は、この男に受け継がれた。