新日本プロレス6月9日大阪城ホール大会でIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(30)に挑戦するケニー・オメガ(34)が9日、悲願のIWGP初戴冠への熱い思いを激白した。ケニーはIWGP史上初となる「時間無制限3本勝負」を提案した真意を説明。また「ゴールデン☆ラヴァーズ(GL)」を復活させた盟友・飯伏幸太(35)の“サポート”も熱望した。

 ケニーはIWGP単独最多のV12を達成した絶対王者・オカダの指名を受け、大阪城決戦での挑戦が決定。昨年の同大会では60分フルタイムドローに終わっている。王者が要求した「時間無制限」にケニーが「3本勝負」を追加提案したことで、IWGP史上初の特別ルール採用が決定した。

 単に完全決着を目指すなら引き分けを排除する時間無制限の条件だけで十分のはず。そこにあえて3本勝負を加えた意図はどこにあるのか。ケニーは「大阪城は自分にとって特別な場所だ。歴史をつくる戦いを用意したかった」と前置きした上で「普通の試合(2017年1・4東京ドーム)ではオカダが勝った。準備を万全にした試合(同年6月大阪城)では決着がつかなかった。お互い一番ボロボロの状態で戦った試合(同年8月G1最終公式戦)では俺が勝った。技術、スタミナ、強さ全てを競う3本勝負が最もフェアだと思ったし、今が一番いいタイミングだと思った」と説明した。

 IWGP戦の時間無制限は08年2月の中邑真輔対カート・アングル(いずれも現WWE)戦以来10年4か月ぶり、3本勝負は同王座史上初の試みとなる。ケニーは「IWGPには伝統的な部分が強く、俺も新日本プロレスの45年の歴史を尊敬している。でも今の時代のファンに新しい経験も見てもらいたい。伝説をつくりたい。みんなが進化をしないとね」と、歴史的一戦に腕をぶした。

 さらに昨年よりも進化した手応えも感じ取っている。今年2月には飯伏とのGLを復活させた。ケニーは「ふさわしいトレーニングパートナーができたし、俺の弱い部分をより強くできた。また新しいケニーが見せられる。もし飯伏さんが大丈夫なら、セコンドにいてほしいですね。乱入が必要なのではなく、普通のサポートをしてほしい」とも明かした。

 08年7月、DDTで日本マット初参戦を果たしてからちょうど10年。悲願の頂点をつかむ時が訪れた。