【WWE】中邑 3週間ぶりSD復帰戦で一日2試合
【ニューハンプシャー州マンチェスター10日(日本時間11日)発】
WWEのスマックダウン(SD)で“黒いロックスター”中邑真輔(38)が3週間ぶりにSD復帰。いきなり2試合出陣を強いられるも、本領発揮の大暴れでPPV大会「エクストリーム・ルールズ(ER)」(15日、ペンシルベニア州ピッツバーグ)の王座奪取へ弾みをつけた。
中邑は6月25日に警察犬にかまれた疑いで左ヒザを負傷。大会を2週連続欠場し、日本公演(同29日、30日=両国国技館)も松葉づえ姿でリング上から挨拶するにとどまっていた。先週大会では「ER」でのUS王者ジェフ・ハーディー(40)への挑戦も決まり、復帰は秒読み段階だった。しかもこの日の相手はWWE王者のAJスタイルズ(41)。日本公演での2日連続挑戦が流れたこともあってか、最高級の復帰戦が組まれた。
両雄はお互いのテーマ曲に乗ってリングインするが、ゴングと思われた瞬間に「ER」でAJの王座に挑む“ブルガリアの怪人”ルセフ(32)が、配下のエイデン・イングリッシュ(30)を伴って登場。「俺はお前が建てた家(SD)をブチ壊してやるのだ」と宣戦布告。子分のイングリッシュが「♪毎日がルセフの日~」とルセフ賛歌を歌い始めると、うんざりした本部席はサッサとゴングを鳴らしてしまった。
欠場中のうっぷんを晴らすかのように中邑はボディーへヒザの連打。AJがフェノメナール・フォアアームを狙うと足をすくって場外に落とす。さらには執拗なスリーパーで王者のスタミナを奪うと、リバース脳天砕きから早くもキンシャサ・ニー・ストライクを狙う、これは未然に防がれるもカカト落とし、前蹴りなどシンプルな蹴りでペースを握る。中邑が取る相手との間合いは、負傷前より的確になっているようにも見えた。
AJも牛殺しに出るがスタイルズクラッシュは逆に中邑が三角絞めで防御。AJは場外へのフェノメナール・エルボー弾でロックスターを大の字にさせる。ここで勝手に実況席を陣取っていたルセフ一派がちょっかいを出してきた。イングリッシュにイチャモンをつけられたAJは、怒りの右ストレート。このスキに乗じて中邑がキンシャサ弾を狙うもAJが回避してイングリッシュの顔面を直撃してしまう。
すると子分をやられた怒ったルセフがAJを背後から襲ったため、反則裁定のゴング。AJの反則勝ちだ。怒りのルセフはAJを押さえつけ「カモーン、シンスケ!」とキンシャサ弾発射を促した。するとハーディーのテーマ曲が流れ、この日はなぜかアルゼンチンカラーを基調としたUS王者がAJ救出に駆けつけ、一瞬で挑戦者軍を蹴散らした。
この混乱を収拾すべく若き女商売人のペイジGM(26)がステージに登場。「PPVの前に今、AJ&ジェフ組、シンスケ、ルセフ組で前哨戦をやりなさ~い!」と緊急カードを決定。復帰早々、一日2試合となった中邑は、苦々しい表情でGMを見つめ、2試合目へと出陣した。
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