女子プロレス団体「WAVE」に所属する浜田文子容疑者(本名アヤコ・バレンティーナ・ハマダ・ビジャレアル=37)が覚醒剤取締法違反(使用)容疑で逮捕されたことに各女子プロ団体が16日、一斉に反応した。

「スターダム」のロッシー小川社長(61)は浜田容疑者の逮捕について「何も言うことはありません。ほかの会社のことは知りませんし」。1998年8月に浜田文子容疑者がデビューしたのは当時、小川氏が代表を務めた「アルシオン」。しかし「過去のことなので」と話すにとどめた。

 また「アイスリボン」の佐藤肇社長(54)は「チャンピオンだったのですから周りに与える影響も大きいし、見本であるべきなのに。業界として二度とないように意識しないといけない」。「ピュアJ」のコマンド・ボリショイ社長は「プロレスラーは見る人に影響を与える存在。なぜやめられなかったのかなと。まずは過ちを償ってほしい」と無念さをにじませた。

 直接、騒動の被害を受けた団体もある。13日の大阪大会に浜田容疑者が出場予定だった「センダイガールズ」の里村明衣子代表(38)は「イメージダウンしてしまうのは事実です。自分は関係ないとかではなく、一人ひとりが意識を向上させ、私自身も後進育成に当たります」と語った。

 浜田容疑者は16日に「シードリング」の興行に出場を予定していた。カードは変更になったが、パンフレットには浜田容疑者の写真が入ったままだった。15年以上の交流があった高橋奈七永社長(39)は「重く受け止めています。一つ思ったのは、助けてあげられなかったのかなと。もしかしたらトップで戦い続ける重圧があったのかな」と声を落とした。

 所属する「WAVE」の二上美紀子社長(49)はこの日、浜田容疑者との契約解除を正式発表した。業界内には「プロレス界は罪を犯した人間を受け入れ、再起させてきた歴史がある。しかし今回の件だけは、二度と復帰は認められないだろう」との声も出ているが、覚醒剤逮捕事件の余震はしばらく続きそうだ。