【ドラゲー】ドリーム王座V2 Ben-Kに火をつけたラグビー日本代表ラファエレ

2019年10月09日 16時30分

Ben―Kは鮮やかな飛龍原爆を望月(上)に決めた

 ドラゴンゲートのオープン・ザ・ドリームゲート選手権(8日、東京・後楽園ホール)は、王者のBen―K(27)が、49歳の鉄人・望月成晃との激闘を制して2度目の防衛に成功した。名門・山梨学院大レスリング部出身で、新世代の旗手として団体をけん引する王者を支えたのは、世界中を熱狂させているあの軍団の“同級生”だ。

 激闘だった。望月の徹底した左腕殺しから、強烈な顔面蹴りを何度も食らって意識を失いかけた。それでも最後はアゴへの頭突き一撃。誰も想像できなかったフィニッシュで挑戦者を完全失神させ、3カウントを奪取した。試合後は吉野正人(39)が次期挑戦を表明。11月4日エディオンアリーナ大阪大会でのV3戦が緊急決定した。

 負けられない理由があった。山梨学院大ラグビー部出身で、W杯の日本代表CTBラファエレ・ティモシー(28=神戸製鋼)の存在だ。1次リーグ第3戦サモア戦(5日)の前半27分には、爆発的な突破力で最初のトライを決め、3連勝の原動力となる大活躍を見せた。ラファエレは2010年に山梨学院大に入学。Ben―Kも同年春に同大レスリング部に入部しており、まさに同級生となる。

 在校時、両部の交流はほとんどなく「同じ授業を受けていたと思います。背の高いサモア出身の選手がすごいオーラを放っていた記憶がある」という程度ながらも、ラファエレは日本代表の「イケメン四天王」の一人に数えられるほどの美青年。レスリングしか頭になかったBen―Kの脳裏にも、その姿はしっかりと刻みつけられていた。

 Ben―Kは千葉・佐倉南高時代からプロレス入りを目標にレスリングに打ち込んだ。大学時代の監督はモントリオール五輪金メダルの高田裕司氏(65)だったが、あくまでプロレス入りが目標で、五輪出場の夢はなかった。それでもサモアから世界一の夢を求めて来日し、日の丸を背負って奮闘する同級生の姿に刺激を受けた。

「彼は世界一を目指しているんですよね。自分も防衛を重ねて、ドラゴンゲートを世界一の団体にするつもりです」。ラファエレは8強入りをかけた13日のスコットランド戦も先発が確実視される。新世代の王者は自ら開いた夢の扉の先に、歴史的な日本初優勝の瞬間を思い描く。