ドラゴンゲートのオープン・ザ・ドリームゲート王者Ben―K(27)が22日、V1戦(24日、東京・大田区総合体育館)でのYAMATO(37)粉砕を誓った。

 7月の神戸大会では、最速記録を更新するデビューから3年2か月で同王座を獲得。今回の対戦が決まった7日の後楽園大会ではYAMATOから「実績もキャリアも経験も違う。お前は若さと勢いしかない」と挑発されたが、新世代の旗手は度胸が据わっていた。「ごもっともなお言葉です。でも若さと勢いにかなうものがあるのかと。リスペクトの意も含め、現世代のあなたを新世代の僕が楽にしてあげます」

 レスリングで積んだ経験が自信を支える。プロレスラーを目指して千葉・佐倉南高時代から競技を開始し、モントリオール五輪金メダルの高田裕司監督(65)率いる名門・山梨学院大に進学。1、2年時の学生新人戦ではフリーとグレコローマンで84キロ級を連覇した。3年時からフリー96キロ級に転向。3、4年時は全日本選手権ベスト8を記録した。もっとも8人しかエントリーしなかったが…。

「高田監督は道場でイスに座って練習を見守るだけなのに、全身から放たれるオーラに緊張しっぱなしだった。怒られることを覚悟して『卒業後はプロレスに行こうと思います』と頭を下げたら『そうか、頑張れ』とおっしゃってくれた。あの時のうれしさは忘れない」

 そして2016年4月にデビュー。何度かの負傷を乗り越え、7月の快挙に至った。「ドラゲー史上初めて空中戦のない試合になる。上の世代を完全に駆逐します」。大田区決戦から、新たな伝説を築き上げる。