DDT27日の後楽園大会「Ultimate Tag League」Aブロック公式戦で、次期KO―D無差別級王座挑戦者の遠藤哲哉(30)が現王者の竹下幸之介(26)から屈辱のギブアップ負けを喫し優勝決定戦進出を逃した。

 秋山準とのタッグでリーグ戦に出場し3勝をあげていた遠藤は、この日の最終公式戦で竹下、上野勇希組と激突した。勝つか引き分けで優勝決定戦が決まる一戦で、両国決戦も見据えた一進一退の攻防を展開した。

 遠藤は20分過ぎに敵軍の誤爆を誘って攻勢に出る。竹下にハンドスプリング式のネックブリーカーを決めるとコーナーポストに一直線。シューティングスタープレスを発射した。

 ところがこれをヒザで迎撃されると、Plus Ultra(変型羽根折り式顔面絞め)に捕獲され窮地に。これを秋山のカットで難を逃れた遠藤は、竹下のジャーマンをサムソンクラッチで切り替えすなど丸め技で反撃に出る。だがラ・マヒストラルを狙ったところで強烈なザーヒー(ニーアタック)を叩き込まれ、最後はPlus Ultraで無念のギブアップ負けを喫してしまった。

 戦前には今大会のビジュアルが竹下と上野の2人だけで作成されていたことに対する不満をあらわにしていた。遠藤は「悔しい…クソ! 腹が立つ。負けた俺にも、会社にも、上に噛みつかねえその他のレスラーにも全部腹が立つ! あんなにデカいこと言って、ギブアップ負けは自分で認めたんだ」とうなだれた。

 タッグリーグ制覇を逃した上に両国でのKO―D戦にも暗雲が垂れ込めた格好だが、遠藤はこの敗北を糧に奮起。「このままじゃ示しがつかねえ。やることは俺の中では一つしかない。両国、竹下から勝って、俺がベルトを巻く。そして今回、竹下&上野のビジュアルに噛みつかなかったヤツら、本当にそれでいいのか? 全員、俺が取ったら俺に噛みついてこい。全員つぶしてやる」と、25周年記念戴冠でのベルト奪取への誓いを新たにしていた。