DDTのKO―D無差別級王者・秋山準(51)が、所属選手たちの意識改革に着手する。

 男色ディーノ(43)とのV2戦(11日、東京・後楽園ホール)を控え、プロレスの「本道」を掲げる王者と、DDTの「本流」がぶつかり合う異色対決が注目を集めている。中指を立てられたことに「あれは許さない」と怒りの炎を燃やす秋山は、ディーノの世界に引き込まれることに警戒心を強めつつも「俺が負ける可能性なんて0・5%ぐらいでしょ」と余裕をのぞかせる。

 続けて「きっちりお仕置きをするつもりなので、昔からのコアなファンは、あいつが勝つ可能性が少しでも増えるように応援してあげてほしい」と完全なる上から目線で言い放った。

 やるべきことはリング上だけではない。団体のヘッドコーチに就任して約2か月がたち、教えることは「技術」ではなく「意識」だと確信した。「若いやつの身体能力だったらどこの団体にも負けてないのに、みんなそれが分かっていない。僕とやっていく中で気づかせたい」と訴える。

 その先に目指すものがあるからだ。「サイバーファイトグループの中にDDTとノアがいて、世の中の目はノアの方が上という感じがある。俺はそこをひっくり返すという思いがあるので、みんなに同じように思ってほしい」。コーチングに説得力を持たせるためにもV2は責務となるが、「まあ11日はリアルでいきますよ」と不敵な笑み。男色殺法をかいくぐり“教育的指導”を施す。