来年2月14日のDDT神奈川・カルッツかわさき大会で行われるKO―D無差別級選手権の調印式が28日、都内で開かれ、王者・遠藤哲哉(29)と挑戦者・秋山準(51)が決戦に闘志を燃やした。

 秋山は27日の後楽園ホール大会で竹下幸之介(25)との優勝決定戦を制し「D王 GRAND PRIX」を初制覇。シングルリーグ戦の覇者として堂々とDDTの最高峰王座に挑戦する。「D王GPに優勝したとはいえ、(公式戦で)王者には負けています。挑戦者としてふさわしくなるように、優勝まで来たと思ってます。僕にはないものをたくさん持っている選手。胸を借りるつもりで臨みたいと思います」とベルト奪取に腕をぶした。

 迎え撃つ遠藤は今年、東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞で技能賞を獲得するなど飛躍を遂げた。秋山からはMVPの内藤哲也(38=新日本プロレス)、殊勲賞の潮﨑豪(38=ノア)と並ぶ「プロレス界で認められた王者3人のうちの1人」と称され、その実力を認められている。「6月にKO―D無差別級を取って、王者としてやってきました。KO―Dの価値も高めたと思うし、自分のプロレスも高めた自負があります。名前の上がった2人にも負けてない自負があります。僕には秋山準から3カウントを取れる技があります。俺が勝って、こう言い直させます。日本でKO―Dのベルトが1番、日本で遠藤哲哉が1番とね」と自信をのぞかせた。

 自団体だけでなく「業界全体」を見据えているのは、遠藤も同じだ。「(他団体を)意識してないと言ったらウソになりますね。DDTの良さもあると思うんですよ。いかにDDTの良さを持ちつつ、外に発信してトップを取るかだと思うので。DDTプロレスという色を消さずに世界一を狙いたいと思ってます僕は」と豪語した王者が、2021年にさらなる躍進を遂げる。