DDTは4日、KO―D無差別級選手権(23日、後楽園ホール)の調印式を行い、王者の田中将斗(46)と挑戦者のMAO(23)が静かに火花を散らした。

 昨年12月に「D王 GP」を初制覇し、1月26日後楽園大会でHARASHIMAを撃破して王座を獲得した弾丸男にとっては今回が初防衛戦。戴冠直後には挑戦者の襲撃を受けており、通常以上に厳しい表情で会見に臨んだ。

 ところがMAOは「僕がプロレスを見始めた2009年~10年ころ(当時中学生)は、田中さんが(新日本プロレス中継で)第一線で活躍されていて、テレビを見たクラス中で田中ブームが起きた。自分が生まれる前からプロレスをやられていて、母親より年上の方と団体最高峰のベルトを争えるのは光栄です」と殊勝な態度に終始した。

 これには田中も拍子抜けした様子で「もっと突っかかってくるかと思ったのに…。変なプロレスをしてくるということなので、変な部分を体感した上で防衛したい」と困惑の表情を浮かべた。

 挑戦権を得たD王決勝戦が遠藤哲哉(宮城・白石市出身)、今回のMAO(大崎市出身)と、すっかり宮城県人の天敵と化した感が強い田中は「まあ、滑舌が悪いおっさんも、その目でハッキリ結果を見とけや」とデビュー当時から付き合いがある本紙記者(石巻市出身)を威嚇した。