DDTのエース竹下幸之介(24)が危機にさらされた。29日の東京・後楽園ホール大会で行われたDDT EXTREME級選手権・サバイバル3WAYマッチは、HARASHIMAが勝利。年間最大興行となる11月3日の東京・両国国技館大会メインで、KO―D無差別級王座を保持する竹下とダブル王座戦を行うことになった。

 試合後リングに上がった竹下は、2017年3月20日にHARASHIMAを撃破して、同王座2度目の戴冠を果たした事実を持ち出しつつ「あの時に俺がベルトを奪うことで時代が動いた。今度は2冠王になって、本当の意味でトップになる!」と断言。しかしその裏では、アクシデントに見舞われていた。

 27日にウエートトレーニングを行った際、生まれて初めてギックリ腰を発症。これまた生涯初となるブロック注射を受けた。日体大在籍時には「バーベルクラブ」を立ち上げ、主将にもなったほどのウエートトレマニア。約1年ぶりにデッドリフト200キロに挑んだところ、腰に激痛が走り、整形外科に駆け込んだという。「毎日戦い続けているプロレスラーに100%の肉体なんてあり得ないし、ケガは慣れています。でもナチュラルな肉体づくりを目指しているので、生まれて初めて(ブロック注射で)薬を体内に入れたことはショックです」

 試合では第3腰椎部分までテーピングを施す痛々しい姿で朱崇花(20)を撃破した。「あと1か月あるし。全然大丈夫です!」と気丈に胸を張るも、プロレス人生最大のピンチを迎えたことは事実。両国決戦に暗雲が垂れ込めた。