DDT9月1日のエディオンアリーナ大阪第2競技場大会でKO―D無差別級王者・竹下幸之介(24)に挑戦する“バカサバイバー”青木真也(36)が20日、マット界の歴史を覆す快挙達成を誓った。

 この日は都内のDDT道場で調印式が行われ、両雄が鋭い視線を交錯させた。今回が3度目のシングル(1勝1敗)で、若き王者は「最後になる可能性が強い。竹下対青木の完成形を見せたい」と語った。

 一方の青木は「時代の流れと逆行する試合になると思う」と独特の表現で王座奪取を予告。シンガポールの格闘技団体「ONEチャンピオンシップ」では、前世界ライト級王者として現王者クリスチャン・リーに挑戦する可能性も十分。プロレスで無差別級王者となりONEでライト級王座奪還を果たせば、プロレスと格闘技の王座、同時戴冠となる。

「総合(格闘技)とプロレスをきちんと両立させている選手って僕しかいないと思う。勝敗だけではなくドラマを見せられる。今の王者は履歴書をつくっているような試合しかできない。食べログで言えば、安全に3・5レベルをキープしているだけ。職人とチェーン店の違いを見せつける」

 プロ入りを決心させた憧れの“悪魔仮面”ケンドー・カシンは、世界最大のプロレス団体WWEのコーチに就任したばかり。「頭を使ってきっちり仕事を続けていけば、ちゃんと着地できることを証明してくれた」と改めて敬意を表した。もっともカシンは「誰が着地したんだ。俺は米国の茅ヶ崎でさまよったままだ」とヘソ曲がりな返答しか出さなかったが…。

「今のDDTの選手は球を当てることしか考えていない。僕はフルスイングしますよ」と青木。一気にプロレスと格闘技、両方の頂点に立つ決意だ。