プロレス界にリアルアイドル時代は到来するのか。DDTは22日、アイアンマンヘビーメタル級王座を保持するSKE48の荒井優希(20)が28日の東京・後楽園ホール大会に参戦すると発表。同王座を懸けた7選手参加の時間差入場女子バトルロイヤルに出場する。DDTの高木三四郎社長(48)はアイドルのプロレス参戦に超積極姿勢で、あの“女王”にもリング復帰を呼びかけた。

 DDTが管轄するアイアンマン王座は、今年7月に須田亜香里の元に流出。松村香織、そして荒井とSKE内での移動が続いている。現王者のDDTマット参戦表明により、後楽園大会では元アイドルグループ「LinQ」の伊藤麻希(23)をはじめ、赤井沙希ら6選手を挑戦者とした女子のランブル戦が決定した。

 会見では自称「アイドルの大先輩」伊藤が乱入し「アイドルがプロレスしたくらいでチヤホヤされると思うなよ」と挑発。荒井も「私は昔、バレエをやっていて体が柔らかくて。必殺技がカカト落としなので、もっともっと磨いていきたいなと思います。このDDTのファンにも知っていただけるように頑張りたいです」と応戦した。

 昨今、芸能人のリング参入は決して珍しいものではない。昨年8月にはテレビ朝日系ドラマに端を発したAKBグループの「豆腐プロレス」が実際の興行を初開催。今年2月の第2弾興行では愛知県体育館に集まった約5000人のファンを魅了し、好評を博した。

 リアルアイドルの参入に、既存の女子プロレス団体に衝撃が走ったのは事実。ただし「文化系プロレス」を名乗り、サイバーエージェントグループに名を連ねるDDTの高木社長は、かねてアイドルとプロレスの融和性の高さに着目していた。

「芸能人で(プロレスの)スターをつくりたい気持ちはあります。今も来年2月(17日)の両国(国技館大会)に出せそうな芸能人、文化人をピックアップしている」と語る。

 さらに「総選挙2位の須田がベルトを取って、その後も松村、荒井とSKEの子たちが活躍しているわけです。松井珠理奈、お前はかみつかないのか!?」と長州力ばりに今年の総選挙1位にメッセージを送った。

 一体どの目線からモノを申しているのかはともかくとして「豆腐プロレス」でもハリウッドJURINAとして絶対エースの座をほしいままにした松井のリング復帰を熱望している。大きな可能性を秘めたアイドル抗争の行方に注目だ。