世界タッグ王座挑戦を控える大日本プロレスの〝怪人〟アブドーラ小林(44)が怪気炎を上げた。

 小林は23日に行われる全日本の東京・後楽園ホール大会で関本大介と組んで宮原健斗、青柳優馬組の持つ世界タッグ王座に挑戦。宮原とは相性が特に悪いようで、ノーコンテストに終わった18日のシングル戦での激しい激突はもちろん、SNS上でも激しくののしり合っている。特に宮原から「アブドーラ・ザ・小林」と名前を間違って覚えられていることにオカンムリで「おい、宮原健介! 試合でぶっ飛ばしてやるからな! 覚悟しとけ」と渾身の名前間違いで応戦した。

 さらに怪人は「宮原健介はさておき、一騎当千ですよ」と話題を転換。今年は3月3日の大日本の東京・新木場1stRING大会で開幕し、デスマッチ最強を決めるが「実は、現役の世界タッグ王者がデスマッチの一騎当千で優勝したことはないんです。もし実現すれば、歴史的なことなんですよ。それを私が実現させたい」と意気込む。

 さらに「58歳の武藤さんがノアでベルトを取ったり、プロレス界は今まさに何が起こってもおかしくない時代になっている。だからこそ、私が世界タッグ王者になって一騎当千で優勝してもおかしくないでしょう。いや、そういう流れになっているんです」と力を込めた。珍しく説得力があるような気がしないわけでもなくはない。

 続けて「最近何かと〝ジェンダーレス(性差をなくそうとする考え方)〟が話題じゃないですか。プロレス界もそうなるべきだと思うんです」と話題を展開。「プロレスって、王道やデスマッチ、U系、ストロングスタイルといったいろんな〝性差〟があるじゃないですか。でも、これからはその差をなくしていかなきゃいけない。それを推進するためにも私が世界タッグと一騎当千を両方取らないと…。マット界にもジェンダーレスを! それがオリンピア精神だ」と力説した。もうなんだか政治家の演説みたいだ。

 最後は「最近なんだか坊主頭が話題だったり縁起がいいみたいなので、私も宮原健介に勝ったらスキンヘッドにしようか」と1人で〝勝者髪切りマッチ〟にすることを示唆すると、自分でも何が何だか分からなくなってきたのか「とにかく、宮原健介! ぶっ殺してやる!」と叫んだ。元気そうで何よりだ。