大日本プロレスの11日・後楽園ホール大会で、昨年1月12日に死去したケンドー・ナガサキさん(享年71=本名・桜田一男)のメモリアルマッチが行われた。

 1995年3月の旗揚げから苦楽をともにしたグレート小鹿(78)が、ナガサキさんの愛弟子だった谷口裕一(42)と組み、アブドーラ小林(44)、藤田ミノル(43)組と対戦。4人はナガサキさんのテーマ曲で登場し、リングインの前には遺影の前で頭を下げた。

 試合は小鹿が奮闘。藤田に蹴りを食らい、ブルロープで首を絞められるもこれを奪って逆に絞め返す。谷口もナガサキさんをほうふつとさせるイス攻撃、パイルドライバーなどを繰り出した。最後は小鹿が小林にラ・マヒストラルで決着をつけた。

 試合後、小鹿は「遺影を飾ってまたリングに上がれるとは。戦えるということは幸せなこと。ここにナガサキ選手が座っていればな、と胸が痛くなった。今日はありがとうございました」としみじみ語った。

 谷口は「無事に一周忌を迎えられた。これからも桜田さんが見ていると思って気を引き締めたい」と語り、イス攻撃などは「桜田さんを意識したわけじゃないけど、ふと出ちゃいました」と無意識に出るほど〝ナガサキイズム〟を受け継いでいることを感じさせた。