全日本プロレス春の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」は20日、大阪大会で公式戦4試合が行われ、Aブロックではドラゴンゲートの鷹木信悟(35)がジョー・ドーリング(36)のパワーに屈して2連敗を喫した。

 正面からぶつかって砕け散った。身長差が約20センチある前3冠王者にラリアート、チョップ、タックルと肉弾戦を仕掛けた鷹木だが、相手の圧倒的なパワーに苦しみ続けた。最後はラリアートで大ダメージを負わされてからのレボリューションボムに沈み「熱くなり過ぎた…」。ホームの関西で痛恨の2敗目を喫し、唇をかみしめた。

 初出場の祭典は最高のスタートを切った。初戦(7日、仙台)で3冠ヘビー級王者の宮原健斗(29)を撃破して2連勝を飾った。だがその代償は大きかった。15日の博多大会で同じ外敵の火野裕士(33)に土をつけられ、歯車が狂った。「スーパーヘビー級と激突するのが楽しくて。戦略は練るけど、熱くなってつい正面からぶつかっちまう。これに体がついていかなかった。もう(ラリアートを放つ)右腕はパンク寸前だ」

 大型選手が勢揃いした出場選手の中では小柄な部類に入る178センチ、96キロの体が悲鳴を上げるのは当然だった。とはいえまだ3試合残っている。「正面からいきたくなるところをいかに自制できるかがカギ。レスラーは負けてからいかに立ち上がるかだから。邪道チルドレンとして、俺も負けたままじゃ終わらない」。15日の佐賀・神埼市長選で落選するもすぐに4年後の再出馬を表明した師匠・大仁田厚(60)の姿を引き合いに出し、巻き返しを誓った。