全日本プロレス春の祭典「チャンピオン・カーニバル」8日の秋田大会で、Aブロックの昨年度覇者・石川修司(42)が、ジョー・ドーリング(35)を下してリーグ戦初勝利を挙げた。諏訪魔(41)とのタッグ「暴走大巨人」最強説を実証するため、優勝決定戦(30日、後楽園)でのパートナー対決を目指す。

 石川は7日仙台大会の開幕戦で初出場の火野裕士(33)に敗れ、まさかの黒星発進となった。その失態を帳消しにするため、この日はドーリングと激しい肉弾戦を展開。昨年の優勝決定戦と同じカードは大激戦となったが、最後は石川が必殺のサンダーファイヤーを決めて勝利。早くも次の公式戦(15日、博多)で激突する3冠ヘビー級王者の宮原健斗(29)に向けて「美しさでもオレが上ですから。それを証明する」と通告した。

 何としても優勝決定戦に進出しなければならない理由もある。Bブロックで出場している諏訪魔とのパートナー対決を熱望しているからだ。「暴走大巨人」は1月3日に世界タッグ王座を獲得したが、翌月には宮原、ヨシタツ(40)組に敗れて王座から陥落。3月25日には、石川がDDT両国大会で竹下幸之介(22)のKO―D無差別級王座に挑戦するも敗退。諏訪魔もさいたま大会の6人タッグ戦で宿敵の野獣・藤田和之(47)と対戦したが、屈辱の“カマボコ葬”を喫してしまった。

 ここ数か月で勢いを失っている現実は否定できない。そこで石川は「まだ4月。今年が終わったわけじゃないし、ここから健在を見せつけて再浮上する。そのために優勝決定戦はうってつけでしょう。組むんじゃなく戦うことで『暴走大巨人』をアピールします!」と力強く独自のプランを明かし、改めてブロック突破を誓った。

 また、Aブロックもう1試合は、メインで宮原が野村直矢(24)をシャットダウンスープレックスで沈めて初勝利を挙げた。