全日本プロレス春の祭典「チャンピオン・カーニバル」(7日、仙台で開幕)に初出場するヨシタツ(40)が新技を先行公開した。

 その技とは「コードブレイカー・フロム・ジェリコ」。その名の通り、WWEスーパースターのクリス・ジェリコ(47)から譲り受けた必殺技だ。相手の顔面に両ヒザを押しつけて落下する飛びつき式変型フェースバスター。2008年から所属していたWWEを離脱した14年にジェリコから“使用許可”を得たという。「WWEではジェリコによくしてもらったんです。アドバイスをもらったり。それで『使わせてほしい』と(頼んだ)。そしたら快諾してくれた」

 では、なぜこのタイミングで解禁するのか。最大の理由はジェリコからの「俺と同じものではなく、ヨシタツオリジナルの入り方だったり攻撃箇所だったり、アレンジを加えろ」とのアドバイスだった。これを受けて試行錯誤を重ね、顔面だけでなく胸部も狙うバリエーションを加え、4年をかけてついに独自の型が完成した。

 通常なら、新技は突然出して意表を突くほうが効果的。それでもあえて事前公開したのは、絶対的な自信に加え、対戦相手への心理的揺さぶりを狙ってのことだ。「全日本のヘビー級は事実上のスーパーヘビー。おかげで岩石落としでも決めるのが厳しい試合も続きましたが、この技なら大きい相手にも効果的です。シングルのリーグ戦は3カウントを取れる技が絶対に必要。これで優勝する!」と誓ったヨシタツ。不惑を迎えた男は新技を手に、初参戦優勝の快挙を狙う。