全日本プロレス春の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」(4月7日、仙台で開幕)に初出場するドラゴンゲートの鷹木信悟(35)が8日、祭典の破壊を予告した。少年時代に憧れていたCC初出場を喜びつつも「最低の大会にしてやる」と不穏な発言。初出場での優勝を誓うと同時に、その先に見据える意外な標的の存在も明かした。

「中学のころに全日本のテレビ中継を見てて、なぜか川田(利明)さんの試合に魅了されたんだよな」と鷹木は感慨深そうに話した。しかし表情が穏やかだったのはここまで。待望の初出場について問われると、一転して声色が変わる。「正直、腹が立ってんだよ。どうせ全日本は俺のことを『かませ犬』くらいにしか思ってないんだろ?『誰かいないかな。ああ、ちょうどいいのがいた』くらいの気持ちでオファーしてきた感じがプンプンする。そうはさせねえけど」と吐き捨てた。

 鷹木は3冠ヘビー級王者のジョー・ドーリング(35)、元3冠王者の宮原健斗(29)や石川修司(42)と同じAブロックにエントリー。厳しい戦いが予想されるが「最近『最高ですか!?』とか言ってるヤツ(宮原)がいるみたいだけど、俺は所属じゃないから、そんなの関係ない。最低にしてやるよ。勝てばいいんだ、勝てば。Bブロックの丸藤(正道=ノア)さんと外敵同士の決勝になったら最低だろ? そうしてやるよ」と、宮原を撃破した上での優勝決定戦進出(4月30日、後楽園)を予告した。

 少年時代に魅了された川田の戦いを「相手に合わせず戦うところがとても好きだった」と説明する鷹木は、四天王プロレス時代に異彩を放ったデンジャラスK同様に「我が道を行く」戦いで優勝を奪うつもりだという。

 もちろんその先も見据えている。「優勝して戦いたいヤツがいる。近藤修司(W―1)だよ。俺より重いくせにジュニアのリーグ戦(『Jr.BATTLE OF GLORY』)に出て優勝しやがった。俺はデビュー戦(ドラゲー2004年10月博多大会の6人タッグ戦)であいつに負けてるんだよ。だからそのリベンジをさせてもらう!」。ちなみに公式体重は鷹木が96キロで、近藤が103キロ。確かにジュニアを名乗っている近藤のほうが重い。

 CC覇者は3冠挑戦権を獲得するのが王道マットの不文律。ジュニアリーグ戦覇者に対戦を要求した前例などもちろんない。鷹木は「最低のCC」を制して14年前のリベンジに向かう。