全日本プロレスの前世界タッグ王者・石川修司(42)が13日、野獣・藤田和之(47)との再戦を決意したパートナーの諏訪魔(41)に「待った!」をかけた。

 石川&諏訪魔の「暴走大巨人」は3日の横浜大会で世界タッグ王座から陥落。東京スポーツ新聞社制定「2017年度プロレス大賞」で最優秀タッグ賞に輝きながら、一度も防衛できずにベルトを失った。石川は「悔しい。波があるチームだけど、もろい部分が出てしまって…」と猛省。しかも敗戦ショックに打ちひしがれる間もなく、試合後は諏訪魔が藤田に襲撃され、3月25日さいたまスーパーアリーナ大会で諏訪魔vs藤田の対戦が確実な状況となった。

 だが石川は「天龍(源一郎)さんの引退興行(2015年11月15日両国国技館)で2人が戦った映像を見たけど、不発弾の処理を間違うと、ボクも被害を受ける。できるなら触れないで」と訴えた。諏訪魔はその試合で評価を落としたが「暴走大巨人」による躍進があったからこそ再浮上できたと信じるからだ。

 それでも相棒の意思は尊重する。石川は同じ3月25日にDDT両国大会でKO―D無差別級王座(王者は竹下幸之介)挑戦が決まっているが「自分の力が必要ならパートナーとして(藤田と)戦うことはやぶさかじゃない」と決戦日を変更すれば「暴走大巨人」として野獣を迎撃する決意を示した。

 この日の後楽園大会では試合そっちのけでブラック・タイガーⅦと乱闘する相棒をなだめ「ウチらのコンビはベルトを失っても終わってないんだから、落ち着いて考えてほしい」と呼び掛けた。意外なほど冷静な大巨人の願いは、暴走男に届くのか。