全日本プロレスの世界ジュニアヘビー級王者・青木篤志(40)が8日、王道マットに警鐘を鳴らした。

 3日の横浜大会ではTAJIRI(47)を撃破して約1年7か月ぶりに王座に返り咲いたが、表情は晴れない。「所属じゃない人がウチに上がるのは今に始まったことじゃないけど、面白い話題になることが増えているでしょ? 何とかしないと全部持っていかれるよ。ジュニアもヘビーも危機感を持てと言いたい」と眼光を鋭くさせた。

 同大会では“野獣”藤田和之(47)と“悪魔仮面”ケンドー・カシン(49)の乱入が一番の話題となり、アジアタッグ王座を奪取した新日本プロレスの永田裕志が会場人気をさらった。しかも藤田が襲撃したのは世界タッグ戦で新王者になった宮原健斗(28)、ヨシタツ(40)組ではなく、王座から陥落した諏訪魔(41)だった。「逆に言えば新王者は魅力がなかったんだろうね。そういう危機感も感じるべき」と厳しい言葉は続いた。

 だからこそ、この状況下で開催されるジュニアリーグ戦「Jr. BATTLE OF GLORY」(13日、後楽園で開幕)の重要性を感じており「何か特化したものをひとつ持って出てこい、と出場メンバーに言いたい。じゃなきゃ埋もれてしまうぞ」と警鐘を鳴らした。他団体から参戦する選手ではW―1の近藤修司(40)の存在が光る。13日の開幕戦で直接対決する青木は「一発目に勝てば一気に優勝に近づく。優勝はもちろん、充実したメンバーの中で何かを残す。それはマスクなのか何なのか分からないけど」と含みを持たせつつ決意表明。王者として出場するジュニアの祭典で主役の座を手にし、話題を集める外敵勢に立ち向かう覚悟だ。