全日本プロレスの暴走男・諏訪魔(41)が5日、野獣・藤田和之(47)との決着戦の舞台に3月25日さいたまスーパーアリーナ大会を指定した。3日の横浜大会では乱入された上、屈辱の“カマボコ葬”を受けた恨みは深く、完全決着の「デスマッチルール」を提案。2016年9月25日に野獣が引退を示唆した会場で、正式な「藤田引退試合」を決行する構えだ。

 暴走男の怒りは尋常ではなかった。横浜市内の事務所で行われた会見では「今までにないくらい腹が立ってる。このフラストレーションを解消するには、潰すしかねえ!」と声を荒らげた。

 3日の横浜大会では石川修司(42)との暴走大巨人コンビで世界タッグ初防衛戦に臨んだが、まさかの王座陥落。それ以上に屈辱だったのは、試合後に藤田と“悪魔仮面”ケンドー・カシン(49)、NOSAWA論外(41)の3人に乱入され、毒霧攻撃からイス攻撃を受けた後、大の字の状態で口にカマボコまで突っ込まれたことだ。

 本紙でもその瞬間の写真が使われ、横浜大会は“カマボコ葬”の印象が鮮烈に残った。「安いカマボコを持ってきやがって。しかも下手なイス攻撃だったから、肩をやられた。大仁田厚からイスの使い方を学ばなかったのか!?」。実際に左肩は腫れ上がり、今週中に精密検査を受ける予定だという。

 そのため、横浜大会で救出に駆け付けてくれた佐藤光留(37)、岡田佑介(24)をパートナーに抜てきして3人を迎え撃つことを決意した。「場外カウントなし、反則裁定なし。場所はさいたまスーパーアリーナだ。藤田はあそこで引退したんだろ!? だからちょうどいい。最初に戦ったのが天龍(源一郎)さんの引退興行(2015年11月15日両国国技館)だったし、次の舞台は藤田の引退試合だな」と通告。野獣が総合格闘技イベント「RIZIN」で元大関のバルト(33=エストニア)に敗れ、一度は引退を口にした因縁の会場を決戦地に指定した。

 またカシンとの「来場禁止」の約束を破られた秋山準社長(48)は「俺が止めることはない。諏訪魔がその気持ちならブチのめしてこい!」と背中を押し、早急に藤田サイドと交渉に入ることを約束した。

「プロレス大賞(最優秀タッグ賞)の賞金の一部で買った50インチのテレビが届いたばかりなのに…。ああ、むしゃくしゃする。藤田が天龍の同伴を求めてるって? 何言ってんだ!」と諏訪魔。受賞者でありながら早々と王座を失った責任も取るため、いよいよ運命の遺恨決着戦に臨む。