全日本プロレス「王道トーナメント」は12日、東京・後楽園ホールで開幕。3冠ヘビー級前王者の石川修司(41)は順当に1回戦を突破。共闘を呼び掛けられていた諏訪魔(40)に意外な答えを返した。

 前3冠王者の石川が底力を見せた。1回戦でボディガー(49)と対戦すると、序盤から激しい肉弾戦を展開。5分過ぎにカウンターのニーリフトを命中させると、最後はスプラッシュマウンテンで勝利して「優勝まであと3つ!」と豪語した。

 開幕前には諏訪魔からまさかの共闘ラブコールが届いた。これに対しては「今は組んでどうのという段階ではない」と回答を保留。その理由は諏訪魔本人にあるという。

 暴走ユニット「エボリューション」からジョー・ドーリング(35)と佐藤光留(37)に相次いで離反され、求心力を失った男に現段階では魅力を感じないからだ。しかも「両国でよくない評価があったんだし、今は自分の価値を上げることを考えるべき」と冷静に指摘した。

 8月27日両国大会ではドーリングに襲撃された上、新日本プロレス「G1クライマックス」1勝8敗の小島聡(46)に敗れたことを重視してのものだ。「向こうが1回戦(16日、埼玉・北本)敗退ならノーサンキュー。決勝の舞台に上がってきたら考える」と最後まで手厳しかった石川。まずは決勝戦(23日、仙台)進出に集中する。