全日本プロレスの前3冠ヘビー級王者・石川修司(41)が3日、逆襲のノロシを上げた。

 8月27日両国大会のメーンイベントで宮原健斗(28)に敗れ、約3か月間保持した3冠王座から陥落。「喪失感は結構、でかかった」と振り返るように、盟友の飯伏幸太(35)からも「カミゴェ(飯伏が開発した相手の両腕を固定して放つヒザ蹴り)を使って負けてんじゃねえ!」と“説教”を受けた。

 それでも1日休んだだけで練習を再開。「応援してくれる人たちから『もう一回、ベルトを巻く姿が見たい』という声をもらった。切り替えて王道トーナメントと最強タッグを優勝したい。グランドスラムをできるのは自分しかいないし、狙う」と決意した。

 このまま全日マットに継続参戦する考えで「チャンピオン・カーニバル」優勝に続き、出場が決まっている「王道トーナメント」(12日、後楽園ホールで開幕)で優勝、「世界最強タッグ決定リーグ戦」(11月19日、札幌で開幕)でも初Vを成し遂げ、年間制覇を狙う。そのためにも「全日本で戦う上でチームをつくるなり、パートナーを探さないと」と今後の課題を挙げた。

 この日の千葉大会で出場した8人タッグ戦では“異変”もあった。試合後のこと。同じコーナーに立った諏訪魔(40)から右手を差し出されたのだ。突然の出来事に“暴走男”の真意がつかめない石川はしばしぼうぜんとしたままで、その場で応じることはなかったが…。どん底にいる2人に新たなドラマが生まれそうな予感だ。