【全日本】3冠V3戦の石川修司 忘れない8年前の屈辱

2017年08月16日 16時30分

石川は8年前の屈辱をバネに両国決戦に向かう

 全日本プロレスの3冠ヘビー級王座を保持する石川修司(41)が15日、3度目の防衛戦(27日、東京・両国国技館)にかける思いを明かした。同大会で前王者の宮原健斗(28)を迎え撃つインディの巨人は、不退転の決意で両国大会メーンイベントに臨む。その原動力になっているのは、8年前に同会場で味わった“屈辱”だった。

 雨が降りしきる東京・新宿の雑踏で、石川の気持ちだけは晴れ晴れとしていた。いよいよ12日後に迫った3冠戦に向けて「相手はコンディション的には乗ってると感じるけど、想定外の動きはしてこない。当日は宮原健斗が経験したことがないものを出して、お客さんに驚きと勝利を味わってもらいたい」と力強く口にした。

 両国のメーンを務めるのはこれが3回目で、過去2回はいずれもDDTのKO―D無差別級選手権だった。

 両国決戦前になると必ず思い出す出来事がある。DDTが両国に初進出した2009年8月23日、当時の石川は傘下団体「ユニオンプロレス」の所属だった。

 しかしリングにその姿はなかった。試合は組まれず、任された仕事は会場入り口で入場客に宣伝用DVDを配布する係だった。仕事が一段落して8865人超満員札止め(主催者発表)で埋まった会場をのぞくと、そこには1年後輩の飯伏幸太(35)がメーンで躍動して大観衆を魅了する光景があった。

「親会社が同じで初めての両国でしたからね。ショックというより、悔しかった。戦力じゃないということですから」。その反骨心をバネにして、8年前には出番すら与えられなかった大舞台に、歴史と伝統ある3冠王者として立つに至った。

 くしくも今夏のプロレス界は大日本プロレス(7月17日)、新日本プロレス(11~13日)、そしてDDT(20日)が両国大会を開催。最後が27日の全日本になる。「DDTと大日本で成長させてもらったからこそ、2つの両国には負けたくない。自分がたどってきた軌跡を見せたい」と表情を引き締めた石川。インディの巨人は“真の大トリ”を勝利で締めくくるつもりだ。