全日本プロレス暮れの祭典「世界最強タッグ決定リーグ戦」に出場中の“悪魔仮面”ケンドー・カシン(48)が9日、パートナーの秋山準(47)とW―1タッグ王座に挑戦すると言いだした。

 この日の埼玉・蓮田大会で行われたBブロック公式戦では野村直矢(23)、青柳優馬(21)組と対戦。カシンが後方支援に徹したかいもあり、秋山がエクスプロイダーで野村を下した。3カウントを入れた直後の秋山になぜかカシンがカットに入りひと悶着あったが、とにかくこれで「GET WILD」(大森隆男、征矢学組)と同じ勝ち点6で首位タイに浮上した。

 開幕戦(3日、仙台)ではゼウス(34)、ボディガー(48)の王者組を撃破しており、このまま優勝すれば世界タッグ王座の挑戦権を獲得することが確実。ところが希代のヘソ曲がり男は「俺は全日本のベルトには悪い思い出しかない。秋山社長とタッグ王座を狙うならW―1に乗り込み、W―1のタッグ王座を狙う」と表明したのだ。

 確かに2005年に世界タッグ王座の返還をめぐり、全日プロと訴訟問題になった経緯がある。かたや秋山は来年1月2日の後楽園大会で井上雅央(46)と組み、アジアタッグ王者の渕正信(62)、大仁田厚(59)組への挑戦が決まっている。

 これについてもカシンは「本当にワイルドなのはGET WILDではなく大仁田厚だ。だって7人だぞ、7人! 秋山社長が7人に対抗できるパートナーを選んだのだと思う」と理解を示した。「7」の意味は不明も、とにかく2人に利害関係のない他団体ベルトを狙う気のようだが…。