全日本プロレスの暴走戦士・諏訪魔(39)が14日、因縁の相手で3冠ヘビー級王者の宮原健斗(27)にV5を厳命した。「第4回王道トーナメント」(9月4日、東京・品川プリンスホテルステラボールで開幕)1回戦で宮原と激突する諏訪魔は「重要な1回戦。ここで勝って1月に戻れる。俺の半年間のブランクが取り戻せる」と表情を引き締めた。1月に右足アキレス腱完全断裂の重傷を負い、半年間欠場。その間、自身が返上した3冠ベルトを巻いたのが宮原だった。

 だが、新たな3冠王者像を作り上げている最中の宮原には、大きな不満がある。ここ最近は負けた試合の後でもマイクでアピールする姿には、諏訪魔が受け継いだ全日本の伝統とは明らかに「違う」と感じている。

 宮原は27日の名古屋大会で崔領二(36)と5度目の防衛戦を行う。そこで「俺からベルトを取ったわけじゃない。『暫定チャンピオン』のままトーナメントに出てこい!」と防衛を厳命。前王者として“査定”するという。トーナメントで結果を出せばもちろん自分が挑戦に動く決意だ。

 この日は諏訪魔が地方活性化を目的に開催している10回目の「すわまちおこし」を神奈川・寒川総合体育館で開催。試合前には隣接会場で開催されていた「寒川びっちょり祭」に冷水バズーカを持って乱入。「諏訪魔の暴走ステーキ」販売ブースでは自ら肉を焼くなど精力的に活動した。

 試合では6人タッグで宮原と激突すると場外戦で激しい攻防を展開。最後は中島洋平をラストライドで仕留めた。また、10月30日には横浜南部市場で「市場おこし」を初開催すると発表。「3冠ベルトと野菜を掲げてやるぞ、オイ」とトーナメント制覇から3冠奪還を果たし、新イベントを成功に導く構えだ。