「キング? なにそれ」。全日本プロレスの〝暴走専務〟こと諏訪魔(44)が、22日の東京・後楽園ホール大会での青木篤志メモリアルマッチでタッグを組むノアのキング・タニーに元の谷口周平として参戦することを要求した。

 諏訪魔は18日の千葉・成田ビューホテル大会でジュニア戦士の児玉裕輔と対戦。癖のある戦いぶりに翻ろうされる場面はありながらも、最後は岩石落としで貫禄の勝利を収めた。6月の新型コロナウイルス感染から11日に復帰して丸1週間たち「絶好調!」と中畑清ばりに叫ぶなど調子は上向いている。

 だがその表情が曇ったのが、6月3日に3回忌を迎えた青木さんのメモリアルマッチについての話題になった瞬間だ。諏訪魔は佐藤光留に加え、青木さんの同期・谷口周平改めキング・タニーとトリオを結成。青柳優馬、和田拓也、SUSHI組と対戦する。この試合への思いを問われた諏訪魔は「青木の下に集う仲間たちだからね。この試合は大事にしたい。あと、谷口っているよね」と語りだす。そこで「今はキング・タニーだが」と指摘されると「なにそれ。知らない。谷口周平でちゃんと来いって」とバッサリ。そして「なんとかタニーってさ、そういう物じゃないと思うよ。キング何とか? そんなのやめよう。知らねえもん。俺は、谷口周平を待ってます」と切り捨てて「青木が喜ぶような試合をやろうよ、みんなで」と語気を強めた。

 果たして当日、キング・タニーが来るのか、それとも谷口周平が蘇るのか。まったく分からないが、とりあえず天国の青木さんが、このゴタゴタを楽しんでくれるように祈るばかりだ。