エース改め“戦う営業マン”が逆襲開始だ。全日本プロレスの前3冠ヘビー級王者・宮原健斗(32)が怪気炎を上げた。

 青柳優馬(25)とともに世界タッグ王座を保持し、6月9日の東京・後楽園ホールでは石川修司(45)、佐藤耕平(43)組を迎えV3戦を行う。マット界きってのナルシストは「このまま埋没してしまわないためにも絶対に負けられない」と力を込めた。

 昨年3月の3冠王座陥落以降、失った勢いを取り戻すべく「エース」の肩書まで返上して臨んだ春の祭典「チャンピオン・カーニバル」は、最終戦でジェイク・リー(32)に敗れてV逸。戦前に「宮原は営業に専念しろ」とこき下ろされた相手に優勝と6月26日の東京・大田区総合体育館大会での3冠王者・諏訪魔(44)への挑戦権を奪われただけに、危機感を抱いて当然だろう。

 だがピンチをチャンスに変えるのがこの男だ。ジェイクの言葉に「お言葉通り、僕は営業マンに“専念”します」。24日に日本テレビ系で放送予定の人気番組「有吉ゼミ」の大食い企画に出演することに触れて「僕にとって“営業”とは全日本プロレスを広めることでもありますから。テレビ出演も戦うことも営業。僕は“戦う営業マン”なんで」ときっぱり。

 さらには「僕は足で稼ぐタイプの営業マンなんで、ブラックアウト(ヒザ蹴り)をより強化します。テレビに出るにはタイトルがいるので世界タッグ防衛はもちろん、3冠も狙う。大田区では3冠戦を超える戦いを見せます」と“営業目標”も公開した。

 19日の保土ヶ谷大会では前哨戦の6人タッグ戦に出場。切れ味鋭い動きで観客を沸かせた。宮原の奮起に期待だ。