【全日本】宮原健斗 CC連覇へ“トンデモ理論”で逆襲ののろし

2020年09月16日 11時00分

宮原はエプロンで芦野㊧の顔面に強烈なキックを叩き込んだ

 全日本プロレスの前3冠ヘビー級王者・宮原健斗(31)が、逆襲ののろしを上げた。15日東京・後楽園ホール大会の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」Bブロック公式戦で、ユニット「アンファンテリブル」を率いる芦野祥太郎(30)を下しリーグ戦初白星をゲット。2連覇へもう負けることは許されない中で、マット界きってのナルシストは完全復調を確信している。

 宮原は強烈な頭突きを放って、序盤から積極果敢に攻め込んだ。しかしマフラーホールドで左ヒザを集中攻撃されると、悲鳴を上げた。セコンドにも再三にわたって介入され、アンクルロックで大ピンチに陥ったが、何とか立ち上がってブラックアウト(ヒザ蹴り)で脱出。たまらず手を離した芦野の顔面にもう一発ヒザを叩き込んでから、必殺のシャットダウンスープレックスホールドで3カウントを奪った。

 苦しんでつかんだ勝利に「日本全国のファンが宮原健斗の2連覇を見たくて仕方ねえんだよ。俺が優勝しないと始まらないんだよ」とハイテンションでVを誓った。

 ヨシタツ(43)との初戦(12日)は動きを読まれて敗北を喫した。激闘の末の黒星発進だけにショックを引きずるかに思われたが、切り替えに成功。きっかけになったのが、3冠王座を巻いていた1~2年前の自分だ。

 オフだった13、14日に時間の許す限り自らの試合動画を見直したといい「過去の自分を見たら、観客を楽しませる『お客様ファースト』で戦っていた」と確認。その上で「『2連覇』という言葉に縛られて、自分のために戦いすぎていたかも…。『僕が全勝優勝しないはずがない』っていう、変な過信もあった。もう過信せず観客のために戦います」と原点に立ち返った。

 さらに対芦野においても、過去の動画で精神的優位に立っていた。「自分の試合をじっくり見て改めて『僕ってかっこいいなあ。スターだなあ…』って思ったんです。だから芦野選手には負けないって気づいた。だって、彼は悪いことをするじゃないですか。セコンドに介入させたり。そういう人がいるから、僕が輝くんです。彼は僕のために存在しているって。だから負けるはずない」と“トンデモ理論”を展開した。

 どんなに信ぴょう性に欠ける話でも、本人は信じているから仕方がない。予想以上だったセコンドの介入をはね返し勝利をもたらしたのは事実なのだ。調子を取り戻した宮原は「ここから全勝です」。波に乗ったら一番厄介な男が、今年も勢いを増しそうだ。