全日本プロレスの祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」が12日の名古屋国際会議場大会で開幕し、Bブロック公式戦で「ヨシタツキングダム」を率いるヨシタツ(42)が前3冠ヘビー級王者・宮原健斗(31)に勝利する番狂わせを起こした。

 かつて世界タッグ王座も巻いた元パートナー同士の対決は、高度な動きの読み合いとなった。宮原がコードブレイカーをブラックアウトで迎撃すれば、ヨシタツもシャットダウンスープレックスをロープをかんだり体を入れ替えてヨシタツ幻想で切り返す。最後は宮原のブラックアウトをかわしたヨシタツが、ヒザを決める複雑な複合関節技で捕獲し、ギブアップでヨシタツが勝利した。

 実はこの新技こそが、新型コロナウイルスの影響で封印したという「ヨシタツ・パンデミック」だった。してやったりのヨシタツは2014年、WWEとの契約を終えてから対オカダ・カズチカ用に開発していた技だと明かし「健斗にはすべてを出さないと、死力を尽くさないと勝てないと思った」。さらに自ら率いるユニット「ヨシタツキングダム」での自分の呼称について「これからはゴッドファーザー(GF)と呼んでくれ!」と言い出して周囲を困惑させた。

 勢いづいたGFが祭典の台風の目となってしまうのか…。