全日本プロレスの3冠ヘビー級&世界タッグ王者の諏訪魔(43)が、経営陣へ異例の「面談要求」を突き付けた。

 18日の千葉・2AWスクエア大会で木高イサミ(38)、宮本裕向(38)組を挑戦者に迎えての世界タッグ王座V3戦、25日の東京・後楽園ホール大会では世界タッグのパートナー石川修司(44)との3冠王座V2戦と大一番を控えるが、暴走男は意を決したようにこう切り出した。「(2試合は)大変な、命を懸ける戦いなんだよ。俺個人としても、その大一番にはスッキリして臨みたい」

 スッキリさせたいのはもちろん全日本の前社長・秋山準(50)のDDTレンタル移籍にまつわる問題。移籍発表後、自ら「脱・秋山」のスローガンを叫んだが「自分がそれを宣言しないとみんな地に足がつかない」との思いからだ。ただ秋山離脱の波紋は大きく「すごいみんな動揺したのはあるよね。ファンも選手もスタッフも。みんな、どうなるんだろうと思いながら過ごしている」と認めた上で「だからこそ、俺は一層はっきりと『脱・秋山』というものを掲げてやっていきたい」と力を込めた。

 そのために経営陣との会談を求めるという。「福田剛紀社長以下経営陣は今、何を考えているのか。正直言ってまだ不透明なところがある。意思疎通をしっかりしてスクラムを組むためにも、会ってじっくり話さなきゃなんねえんじゃねえか?」とズバリ。さらに「向こうが嫌がったら? 無理やりにでも、強引に首根っこつかんででも場を設けるよ」と言い放った。

 突き動かすのは2004年のデビューから所属し続ける全日本への愛だ。「危機感があるのは事実だよ。団体として分岐点にきている。ここで生まれ変わってさらに盛り上がるのか、それとも違う方向に行ってしまうのか。選手、スタッフ、経営陣がまとまって三位一体にならないと。『全日本プロレスどうなっちゃうんだろう』ってファンは思っているんだよ」と力説した。

 最後に「経営陣の覚悟が聞きたいんだ、俺は。覚悟が決まっていればどうにでもできるんだから」と話す暴走男の思いを経営陣はどう受け止めるのか。注目が集まる。