【全日本】諏訪魔が無観客試合で3冠防衛 「俺は俺の暴走の道を行くだけだ」と“脱・秋山”に自信

2020年07月01日 12時00分

ドロップキックを放つ諏訪魔(右)

 全日本プロレスの3冠ヘビー級王者・諏訪魔(43)が“脱・秋山”に自信を見せた。30日放送回のテレビマッチで元W―1のエース・芦野祥太郎(30)を退け、同王座の初防衛に成功した暴走男は、秋山準(50)のDDTレンタル移籍で衝撃が走った王道マットを大黒柱として支える覚悟だ。

 2度のW―1チャンピオンシップ戴冠実績がある芦野に、諏訪魔は最後まで苦しめられた。左足殺しに何度も悶絶し、ロープ越しのドラゴンスクリュー、マフラーホールドで追い詰められた。それでも挑戦者が必殺のアンクルロックを狙ったところを逃さなかった。

 下から蹴り上げて脱出すると、自分を鼓舞するかのように「決めるぞ、オイ!」の掛け声を無観客の会場に響かせる。ここから重量感あふれる原爆固め、ドロップキック、岩石落としで畳み掛け、ラストライドで3カウントを奪った。

 試合後は「史上初めての無観客の3冠戦で勝って、全日本の看板も守れてよかったよ。まだまだ潰し足りねえ。芦野! 何度でも向かってこい!」と雄たけび。さらに、ともに世界タッグ王座を保持するパートナー、石川修司(44)から挑戦を表明されると「俺の夢は、お客さんの前で石川選手と“究極の5冠戦”をすることだ!」と受諾し、観客を入
れて行われる25日の東京・後楽園ホール大会でV2戦開催が決まった。

「石川選手との試合で新しい全日本プロレスを示したい」。念頭にあるのは1日付でDDTにレンタル移籍した秋山のことだ。「詳しい事情は知らないけど、全日本プロレスに貢献してもらった方なので残念だよ。時代の流れを感じるよね」としながらも「今まで以上に全日本を活気づかせるため、俺は今まで以上に暴走する。秋山さんだけの全日本じゃないから」と決意を固めた。

 団体の象徴ともいうべき存在が抜けたことで、先行きを不安視する声もある。だが「人が全員いなくなるのに比べたら、全然未来はあるよ」と2013年の大量離脱を引き合いに出して笑い飛ばす。さらに「ピンチはチャンス。これを機に面白いレースが始まるんじゃないか。秋山さんに頼っていた若いやつらに自我が芽生えて、新たなものが生まれる予感がする」と期待をかけた。

 若手選手のコーチ役から秋山が離れたことについても「秋山さんの指導をずっと受けてきた青柳(優馬)が、今は道場をみてる。秋山さんの残したものは青柳から若手に伝わる。受け継いだものがゼロになるわけじゃない。むしろプラスアルファが生まれていくんじゃないかな」ときっぱり。「俺は俺の暴走の道を行くだけだ、オイ!」と豪語する王者が窮地の団体を上昇気流に乗せる。