新日本プロレスのBUSHI(37)が「NEW JAPAN CUP(NJC)」を通じ“更生”への道を歩んでいる。

 新型コロナウイルス感染拡大による自粛からの再開シリーズとなったNJCは、ジュニアヘビー級選手にも門戸を開放。トーナメントで優勝すれば、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの同門・内藤哲也(38)が持つIWGPヘビー級&インターコンチネンタル2冠王座への挑戦権を獲得できる。

 まさに棚からぼた餠、ひょうたんから駒の絶好の舞台だが、BUSHIは頭を抱えている。オーナーを務めるテークアウト専門唐揚げ店「丸武商店」で23日に約2万円分の電話注文大量キャンセル事件が起きたからではない。「いや、それも大変だったんだけど…。それよりせっかくのNJCなのに、このご時世だし、抗体検査受けてるとはいえ毒霧は自粛せざるを得ないでしょ。新日本で一番、コロナの被害を受けてるレスラーは間違いなく俺だよ」と説明した。

 飛沫感染が問題視される世界情勢の中、毒霧噴射攻撃の自粛はある意味で妥当な判断と言える。そこでBUSHIは新技として、ファイヤーマンズキャリーで担いだ状態からのコードブレイカーの開発に着手。1回戦のYOH戦で初公開した。

「もっと精度を高めればフィニッシュに使えそうな手応えはあった。次(7月1日)はYOSHI―HASHIだし、楽な組み合わせで助かったよ。その次のEVIL(VS後藤洋央紀の勝者)戦までには完成させたいね」。そもそも反則以外の何物でもない毒霧に代わって、正統派の新必殺技が誕生するならばそれに越したことない。コロナ禍で陥った窮地をチャンスに変えるつもりだ。