全日本プロレスを侵攻中の元W―1エース・芦野祥太郎(30)が、3冠ヘビー級王者・諏訪魔(43)の攻略に自信をみなぎらせている。

 ユニット「アンファンテリブル」のメンバーとともに参戦し勝利を重ね、5月30日放送大会でもタッグ戦で快勝。試合後、すぐにリングを下りると諏訪魔の控室に直行し「試合してください」と直訴した。このまさかの行動にまんざらでもない様子となった暴走男から「いいよ。楽しみにしてるよ」との言葉をまんまと引き出した。

 これを受けて7日放送大会でのタッグ戦(諏訪魔、岡田佑介組VS芦野、羆嵐組)が決まり「あそこでリング上から『出てこい!』って言っても、諏訪魔さんみたいなタイプの人は出てこないんですよ。そこを逆にこっちから行っちゃうと『なんだ、俺に気があるのかよ?』みたいになる。作戦成功ですね♪」としてやったり。「思うんですけど、ここの人たちはみんな心が真っすぐなんですよ。金のことばっかり考えてる人たちと違って、プロレスを真摯に好きな人たちなんです。だから俺があの手この手を使うと、そのすべてでつり出されるんでしょうね」と都合よく分析した。

 リング外とはいえ、“ジャイアニズム”の塊である暴走男をコントロールした事実は、策士・芦野に確固たる自信を与えた。返す刀で全日本のリングでの戦いにも「いける。重たい人も投げられたんで。全く問題ないです」と断言し、諏訪魔の腰に巻かれたベルトをしっかりと視野に入れた。

「フリーだからこそ、いろんなことにチャレンジしないと生き残れない」としたたかに話す策士が、W―1に続き王道マットにも混乱を巻き起こそうとしている。