【全日本】諏訪魔 宮原は俺が止める

2020年02月07日 16時35分

6日大会で諏訪魔はジェイク・リー(右)にラリアート

 俺が止める。全日本プロレスの世界タッグ王座を保持する諏訪魔(43)が、3冠ヘビー級王者・宮原健斗(30)の連続防衛記録更新阻止に名乗りを上げた。宮原は11日の後楽園ホール大会で青柳優馬(24)とのV10戦を控えており、勝てば約15年ぶりに川田利明(56)が保持する最多記録に並ぶ。王道マットの歴史が塗り替えられようとする一大事に、暴走男が満を持して立ち上がった。

 3冠王座史上最多となる6度の戴冠実績を誇る諏訪魔が、王者に“危険球”を投げつけた。「9回も防衛した実績は認める。勢いもある。だけどよ」と声を荒らげると、こう続けた。「本当に面倒くせえ相手とどれだけ戦った? 負ければ自分が押し潰されてしまうような、試合前に吐き気を催すような面倒な連中だよ。俺はそういう相手とばかり戦ってきたんだ」

 確かに正論だ。諏訪魔は2008年4月29日に佐々木健介を破り、当時のデビュー最短戴冠記録となった3年6か月で初めて3冠王者となった。「次世代のエース」と呼ばれたものの、歩んできた足跡はむしろ挫折感の方が強い。3冠戦で戦った相手は健介の他にも、鈴木みのる、グレート・ムタ、船木誠勝、髙山善廣、曙、秋山準ら一時代を築いた大物ばかり。特に10年8月に終結したみのるとの抗争は、全日本の看板と自らのレスラー生命をかけた壮絶なものだった。

 だからこそ「何度も何度も潰されそうなプレッシャーを受け続けながら生き残ってきたという自負がある。しかも川田利明という全日本の歴史であり、看板である人の名前が出る以上、黙って見過ごすわけにはいかねえだろ? 宮原がV10を決めたら、俺が出ていくべきなのかなとも思う」と決意を固めた。

 昨年2月24日にはV2戦で敗れており、長期政権を許してしまったという自責の念もある。しかも3冠戦と同じ11日大会のセミでは、石川修司(44)との暴走大巨人コンビで、入江茂弘(31)、ルーカス・スティール(24)組との世界タッグ王座の初防衛戦を控えているだけに、メインで行われる宮原のV10戦は意識せざるを得ない。

「面倒くせえ相手がいないなら、俺が面倒くせえ男になってやるからよ、オイ!」。暴走男が危険なムードを発し始めたことで、3冠戦線に火薬の香りが漂ってきた。