全日本プロレス24日の後楽園大会で、3冠ヘビー級王者・宮原健斗(30)がジェイク・リー(30)を下し8度目の防衛に成功した。

 序盤からピンチの連続で、必殺のシャットダウンスープレックスまでカウント2で返されるなど苦しんだが、最後にカウンターのブラックアウトをアゴにヒットさせて大ダメージを与えることに成功。ここからこの日2発目のシャットダウンスープレックスにつなげて3カウントを奪った。

 試合後、高らかに「V8だ! これで、2019のMVPは宮原健斗で決定だ!」と今年度の東京スポーツ新聞社制定「プロレス大賞」最優秀選手賞奪取を宣言。さらに11月11日に開幕する「2019 世界最強タッグ決定リーグ戦」に向け、パートナーの青柳優馬に「おれたちの間にあるのはキャリアの壁だけだ。だからこれから俺は(青柳を)『青ちゃん』と呼ぶ。だから俺を『健ちゃん』と呼んでくれ!」と呼びかけ。これに普段、宮原を「大将」と呼んでいる青柳も「健ちゃん!」と応じ、2人はなぜか抱き合った。

 また、世界タッグ王者のゼウス(37)、崔領二(39)組はヨシタツ、ジョエル・レッドマン(32)組を下し初防衛に成功した。挑戦者組の意外な粘りにてこずる場面もあったが、最後はゼウスがレッドマンをジャックハマーで叩きつけて貫禄勝利だ。試合後ゼウスは「正直、今日の試合はまだ余裕があった」。崔も余力を残していたか「やってよかったですよ。いろんなものが違う者同士で戦うとどんな化学反応が起こるか分かったから」と笑みを浮かべた。