全日本プロレス20日の東京・後楽園ホール大会で、3冠ヘビー級王者・宮原健斗(30)が“大巨人”石川修司(43)を下しV4に成功した。

 試合は最後まで両者の意地が交錯する一進一退の攻防となった。宮原は序盤から得意の頭突きでペースを握ろうとするが、逆にダイビングフットスタンプなど巨体を生かした腹部への集中攻撃を浴びてしまう。

 中盤、エプロンでのファイヤーサンダー(変型パイルドライバー)を受けて大ピンチになるシーンもあったが、驚異の回復力で息を吹き返すと、投げっぱなしジャーマンからのブラックアウト(ヒザ蹴り)で反撃。さらに石川が「宮原殺し2019」(変型スープレックス)の体勢に入ると瞬時にヒザ蹴りで迎撃するなど、目まぐるしく攻守が入れ替わる戦いで、会場は悲鳴と歓声がこだました。

 しかし最後は、カミゴェ、スプラッシュマウンテンなどの猛攻をギリギリでしのいで反撃。ブラックアウトで動きを止めると、必殺のシャットダウンスープレックスホールドで3カウントを奪い「V4、達成です!」と絶叫。さらに「俺は常に過去に執着せず、未来を恐れず、今を生きてるんだ!」とナルシシズム全開のメッセージを観客に送ると、締めはなんとマイクを放り投げて地声で「最高ですか!?」と叫び、喜びを表現した。