【全日本】宮原 舌裂け重傷もチャンピオン・カーニバル初Vへ追い風

2019年04月26日 16時30分

宮原は岡林(左)に渾身のブラックアウトを打ち込んだ

 25日の全日本プロレス春の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」東京・後楽園ホール大会でAブロックの公式戦・最終戦が行われ、3冠ヘビー級王者の宮原健斗(30)が岡林裕二(36=大日本プロレス)を下し、優勝決定戦(29日、後楽園)に駒を進めた。過酷なリーグ戦を戦い抜いて重傷も負ったが、どこまでも前向きな男はそれすらも追い風に変えて初優勝を誓う。

 勝ち点8の宮原はメインで勝ち点9の大日本の“性豪”岡林と激突。この時点で勝った方が優勝決定戦進出となる大一番だ。

 試合は序盤から激しい肉弾戦。場外で宮原が強烈な頭突きを連発すれば、岡林はアルゼンチン式背骨折りで担いだまま練り歩き、宮原の背骨にダメージを与えた。

 中盤には岡林がパワーで圧倒。宮原はペースを譲る場面が多く、ラリアートで1回転させられるなどギリギリまで追い込まれたが、とどめのゴーレムスプラッシュをヒザで迎撃して逆転。ギアを一気に上げ、ブラックアウト(ヒザ蹴り)からシャットダウンスープレックスホールドで投げ切り、3カウントを奪った。

 これで勝ち点10としてブロック1位となり、優勝決定戦進出が決定。3冠王者としてCCを制したのは2001年の天龍源一郎が最後で、18年ぶりとなる偉業に王手をかけた。宮原は「みんなもうすうす気づいてるでしょう? この男なら全日本の歴史を塗り替えてくれるんじゃないかって」と自信をみなぎらせた。

 過酷なリーグ戦を駆け抜けてきた。「どこが痛いとか、しんどいとか、全くないですね。それが当然のことなので何ともない」とうそぶくが、1か月で公式戦8試合のシングル戦を戦い抜いた肉体は満身創痍だ。24日の新潟・長岡大会での崔領二(38)戦では試合中に口の中を負傷した。宮原は「舌の(右)半分が上下に裂けちゃいまして、ハハハ。痛いかって? いや、まったく。ファンの皆さんの声援があればボク、痛みを感じないんで」と明かす。その試合後からゼリーなどの流動食しか口にしていないという。

 それでも3冠王者は「いやー、良かったですよ。これが序盤だったら長い戦いを乗り切れなかったでしょう。栄養的に。でも、ここに来てだから問題なかった。つまり神様が味方してくれてるんですよ。このまま優勝間違いなしだ」とまさかの言葉。前向きなのは分かっていたが、ここまでくると、もうあっぱれだ。

 故障さえも追い風に転換するナルシシズムを武器に、このまま初優勝のゴールを目指す。