全日本プロレス「王道トーナメント」(15日、新潟・三条市厚生福祉会館で開幕)に臨む宮原健斗(29)が10日、負の連鎖を断ち切ることを誓った。

 王道トーナメントの会見で宮原は「最近チャンスを逃してばかりなので優勝しかあり得ない。トーナメントを優勝して、3冠ヘビー級王座を取りに行く」と悲壮感を漂わせた。

 2月には世界タッグ王座を獲得するも、1か月も防衛できずに陥落。3月に戴冠した3冠王座は7月29日の大阪大会でゼウス(36)に敗れて手放した。そのため「ベルトがなくなってから全てがうまくいかなくなった。やっぱりベルトが必要。俺の人生のために取り戻す!」と力説する。

 象徴的な出来事は今月初旬の試合後だ。観客席の子供を抱き上げると、号泣されたのだ。王者時代はあり得なかった出来事で「俺、子供に人気があると思ってたんですよ。でも、ベルトがない俺は子供から見たらただの汗をかいたおじさんだったんです」。

 母親からもLINEを既読スルーされ続けるなど、周囲の変化にショックを受けた。「そういう悩みが積もり積もってなんですかね、腸にきちゃって…。最近すぐ、おなかを下してしまうんです。知ってました? 俺、結構繊細なんですよ」と真剣に悩んでいる。

 そのため6年連続出場となる今大会にかける思いは誰よりも強い。「3冠(王者はゼウス)も世界タッグ(王者は諏訪魔、石川修司組)も暑苦しすぎませんか? それもいいけど、爽やかさも必要だと思う。全日本のためにも、爽やかな俺がタイトルを取らなきゃいけないんです」

 最後はナルシシストさ全開で主力勢に宣戦布告。まずは1回戦(15日)で実現するヨシタツ(41)とのパートナー対決を心待ちにした。