全日本プロレス24日の後楽園ホール大会で3冠王者の宮原健斗(29)が、春の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」を制した丸藤正道(38)を下し、初防衛に成功した。

 大歓声に包まれながら入場した2人は序盤からスピーディーな攻防を展開すると、早々に宮原が場外戦に持ち込み強烈な頭突き3連発や鉄柵を使った攻撃を敢行。丸藤もチョップや蹴りで反撃するなど荒れた幕開けになった。

 中盤からは執拗なヘッドロックを仕掛けた丸藤がペースを握った。エプロンでのパイルドライバーでダメージを与えると、虎王2連発から不知火を繰り出しギリギリまで王者を追い込む。しかし最後はとどめのポールシフト式エメラルドフロウジョンから宮原が脱出。後頭部へのブラックアウトからシャットダウンスープレックスホールドへとつなげて逆転の3カウントを奪った。

 試合後、リングに現れたディラン・ジェイムスからの挑戦を受け6・12後楽園ホール大会での防衛戦を王者権限で決定した宮原は「CC決勝で(丸藤に)負けてから長い1か月だった」とポツリ。初防衛を果たし「新しい道はスタートしたばかりだが、ここまでの道はできている。ジェイク(・リー)、野村(直矢)、青柳(優馬)、早くここまで来い」とライバル候補たちに奮起を促した。